ガイド
フラーレンとは? 化粧品で見かける成分の基礎知識
炭素からなるフラーレンの特徴と、化粧品での使われ方。原料の説明と製品の使用感を分けて考えます。
サッカーボールに似た炭素分子
化粧品で「フラーレン」の名前を見て、私が最初に気になったのは、何が入っているのかでした。フラーレンは炭素原子が閉じた殻をつくる分子の仲間です。代表的なC60は炭素原子60個がつながり、サッカーボールの模様に似た形をしています。発見は1985年で、1996年のノーベル化学賞の対象になりました。
化粧品では、処方に合わせた原料を使う
水に分散させるラジカルスポンジや、油性成分のスクワランに溶かしたリポフラーレンなどがあります。化粧水や美容液で成分名が同じでも、原料の形や完成品の使用感は同じとは限りません。
パッケージの「1%」は何を数えた数字なのか、まず注釈を確認します。分散剤などを含む原料の配合率と、完成品でのフラーレン自体の濃度には違いがあります。成分表で後ろに載っているからといって、濃度が分かるわけでもありません。
買うときは、名前より使い方を先に
私なら、まず化粧水、美容液、洗顔料、クリームのうち、いま何を見直したいかを決めます。使った感触は処方全体に左右されます。原料試験の抗酸化データや受賞歴は、買おうとしている製品が日焼けを防ぐ、シワが改善するといった判断の根拠にはなりません。
ナノ材料の安全性については、欧州委員会のSCCSが2023年に対象物質を分けて評価しています。評価対象と市販の個別製品を混同しないよう、気になる方は安全性のコラムも参照してください。